「脂肪吸引を受けるなら、まずは自分である程度ダイエットしましょう」
――そんな言葉を聞いたことはありませんか?
まるで「少しは自分で努力しなさい」と言われているようで、上から目線に感じる一方で、厳しくも正論に聞こえる意見でもあります。
ところが実際には、「脂肪吸引の前にまずダイエットを」と発信しているのは、大手美容クリニックの医師ばかり。
脂肪吸引を専門にしているクリニックの医師は、あまりそうは言いません。
本記事では、「脂肪吸引とダイエット、どちらを先にすべきか」そして「なぜ大手と専門クリニックで意見が分かれるのか」
この2点を解説します。
脂肪吸引をしてからダイエットをする方が、仕上がりのムラが目立ちにくい。
まず、前提として次の2つを覚えてください。
脂肪吸引で使う吸引管は、ボディの場合で直径3〜5mmほど。
ある医師が、凹凸を出さないよう3mmの細い吸引管を使い、VIBROFITやPAL、アキーセルなどの機器を併用して丁寧に吸引したとします。
それでも「人間の手による手術」ですから、凹凸を完全にゼロにすることはできません。
そこで、目立たない範囲=凹凸2mm以内で仕上げたと仮定します。
残っていた脂肪細胞が2倍に膨らむと、凹凸も2倍=約4mmに。
わずかですが、仕上がりにムラが出てきます。
脂肪細胞が半分に縮むと、凹凸は1mmに減少。
より滑らかで美しい仕上がりになります。
つまり、痩せた状態で吸引すると、リバウンドで仕上がりが悪化する可能性があるということです。
逆に、吸引後に少しダイエットを頑張る方が、自然でなめらかな結果になりやすいのです。
脂肪吸引は、吸引管を前後に動かして行います。
皮膚がたるんでいると、吸引管と一緒に皮膚や組織も動いてしまうため、手術操作が難しくなります。
結果的に、均一に吸引しづらくなるのです。
脂肪吸引の仕上がりは、皮膚の収縮力が高い若いうちの方が綺麗です。
「ダイエットが終わってからにしよう」と年単位で先延ばしにしているうちに、皮膚の弾力が低下してしまうこともあります。
気になっていた部分の変化が目に見えると、自然とモチベーションが上がります。
脂肪吸引をきっかけに、生活習慣を整えやすくなる方も多いです。
ある大手美容クリニックでは、医師の技術力や経験にばらつきがあるため、
BMI25以上の方の脂肪吸引は行わないというルールを設けているところがあります。
その結果、BMI25を超える方には、
「まずはある程度ご自身で体重を落としてから来てください」
と案内せざるを得ません。
一方で、当院をはじめとする脂肪吸引専門クリニックでは、
BMI25どころか、BMI30を超える方の施術も珍しくありません。
麻酔や術中管理を安全に行えると判断できる場合には、
BMIを理由に手術をお断りすることはほとんどありません。
つまり、
「脂肪吸引の前にダイエットを」という言葉の背景には、
クリニックごとの技術レベルや安全基準の違いがあるのです。
脂肪吸引は、ただ脂肪を取るだけの手術ではなく、体のラインを整える“デザイン医療”です。
その仕上がりを左右するのは、単なる体重ではなく、脂肪細胞のバランスと皮膚の状態です。
ダイエットで一時的に体重を落としてから吸引するよりも、
吸引を先に行い、その後で生活習慣を整えていくほうが、ムラのない自然な仕上がりにつながるケースが多くあります。
さらに、脂肪吸引をきっかけに体型が変化することで、
「もっと健康的に維持したい」というモチベーションが生まれ、
結果としてリバウンドしにくい生活習慣を身につけられる方も少なくありません。
また、「まずはダイエットを」と案内される背景には、
大手美容クリニックと専門クリニックの技術レベルや安全基準の違いがあります。
脂肪吸引専門クリニックでは、体型やBMIだけで一律に制限することはなく、
安全性を確保した上で、幅広い体型の方に対応できる技術と設備を備えています。
脂肪吸引を検討されている方は、
「どのくらい痩せてから行けばいいか」ではなく、
いまの自分に合った方法で、どうすれば最もきれいに仕上がるかを基準に考えてみてください。
当院では、初回カウンセリング時に脂肪のつき方・皮膚の弾力・全身バランスを確認し、
最も安全で効果的なタイミングと方法をご提案しています。
まずはお気軽にご相談ください。