脂肪吸引の術後、患部が「ぷよぷよする」「水が動く感じがする」といった違和感を覚えることがあります。
これは「漿液腫(しょうえきしゅ)」と呼ばれる、術後によく見られる症状のひとつです。
今回は、漿液腫がなぜ起こるのか、その原因や治療法について、分かりやすく解説します。
脂肪吸引を行うと、もともと脂肪があった場所に「デッドスペース(空洞)」が生まれます。
通常、この空洞は時間の経過とともに塞がりますが、塞がる前にリンパ液や血清などが溜まってしまった状態を「漿液腫」と呼びます。
中央を指で軽く叩くと、周囲が波打っているのがわかります。これが液体が溜まっているサインです。
漿液腫が発生する主なメカニズムは、以下の3点です。
発生率は約5〜10%と、脂肪吸引の合併症の中では比較的頻度が高いものです。
特に以下の条件では注意が必要です。
ベテランの医師であれば触診で判断可能ですが、より確実に診断するにはエコー(超音波)検査が非常に有効です。

画像の黒く抜けている部分が、溜まった液体です。
エコーを使うことで、液体の量や正確な位置を把握できます。
脂肪吸引を受ける際は、万が一に備えてエコー検査機器を完備しているクリニックを選ぶと安心です。
ほとんどの場合、適切な処置を行えばスムーズに改善します。
放置すると感染症のリスクや、ダウンタイムが長引く原因にもなるため、「おかしいな」と思ったら早めの受診が大切です。
漿液腫は決して珍しいことではなく、正しく対処すれば過度に心配する必要はありません。
しかし、処置のために何度か通院が必要になるケースもあるため、「通院できないほど遠方のクリニック」や「アフターケアが手薄な海外での手術」は慎重に検討すべきです。
「腫れがなかなか引かない」「水っぽい違和感がある」という方は、一人で悩まず、すぐに主治医へ相談しましょう。
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[ 監修 ]
脂肪吸引ラボトウキョウ 院長
渓 智司
形成外科出身。これまで4000症例を超える脂肪吸引・豊胸手術を執刀(※2021年9月〜2025年12月)。従来の美容クリニックで問題となりがちな、料金体系、安全性、アフターフォローを刷新した次世代のクリニックとして「脂肪吸引ラボトウキョウ」を開院。